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応募が殺到する求人原稿作成の仕方!!!

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求人原稿の書き方
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資金調達コンサルタント/社会保険労務士 大学卒業後、中小企業支援の志を持って北海道拓殖銀行に入行。融資業務を担当して経営を学ぶ必要性を感じ、行内選抜を経て、日本生産性本部主催、経営コンサルタント養成基礎講座に出向。認定経営コンサルタント資格取得をして銀行に戻るも、経営破綻。中央信託銀行に就職したが、中小企業支援への想いは忘れられず、悶々とした日を過ごす。 その間、社会保険労務士、行政書士、FP1級、宅建士を取得し、独立を意識する。 55歳を機に三井住友信託銀行を退職し、札幌商工会議所の経営指導員を経て独立。 若き入行時の志を現在実行中。

求人原稿の書き方

 

求人に記載するべき項目

 

求人票に記載する項目は、職業安定法によって以下のように定められています。ハローワークや自社の採用サイト、あるいは求人広告の掲載など、採用活動を行なう際は、以下の労働条件を明記しなければなりません。

<明記が必要な項目>

・業務内容
・契約期間
・試用期間
・就業場所
・就業時間
・休憩時間
・休日
・時間外労働
・賃金
・加入保険
・募集者の氏名または名称
(派遣労働者として雇用する場合の雇用形態)

また、労働条件を明記するにあたって、職業安定法に基づく指針等を遵守することが必要です。

職業安定法に基づく指針等の主な内容

・明示する労働条件は、虚偽又は誇大な内容としてはなりません。

・有期労働契約が試用期間としての性質を持つ場合、試用期間となる有期労働契約期間中の労働条件を明示しなければなりません。また、試用期間と本採用が一つの労働契約であっても、試用期間中の労働条件が本採用後の労働条件と異なる場合は、試用期間中と本採用後のそれぞれの労働条件を明示しなければなりません。

・ 労働条件の水準、範囲等を可能な限り限定するよう配慮が必要です。

・労働条件は、職場環境を含め可能な限り具体的かつ詳細に明示するよう配慮が必要です。

・明示する労働条件が変更される可能性がある場合はその旨を明示し、実際に変更された場合は速やかに知らせるよう、配慮が必要です。

 

応募したくなる求人原稿

 

大企業に応募が多いのは、給与等の処遇面だけでしょうか。たしかに一理あると思いますが、応募者にとっては大企業のほうが会社のことや商品ことをよく知っていることも大きな要因です。

一般的な中小企業の場合、応募者にとっては求人原稿ではじめて接することとなります。

その求人原稿が会社や商品のことを詳しく書かれていなければ、よく知っている企業に応募する可能性が高くなることも致し方ありません。

応募したくなる求人原稿は以下の点に注意する必要があります。

 

第一印象が勝負

 

総務省の1996年から2006年の情報量の推移に関する調査によれば、その10年間で選択可能情報量は530倍に増えたというのです。

このような情報過多社会の時代、ぱっと見た時に、読みたいと感じてもらえないと、「求人原稿」は読んでもらうことができないのです。

スマホやパソコンで何かを検索した際、一字一句、すみずみまで読んでいる人は、ほとんどいません。

気に入らないページは、3秒以内に「戻るボタン」を押される運命にあります。

 

求人原稿の目的

 

求人原稿の目的は実際に「応募」してもらうことです。

応募してもらうためには、求人原稿を読んでもらわなくてはなりません。

そのためには、求人を見た時に、「読んでみたい!」とワクワクさせ、「この求人に応募したい」という気持ちにさせることができる求人原稿がよい原稿です。

 

応募がしたくなる会社

 

リクナビネクストが公表したデータによると退職理由のベスト10は

1位  上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)

2位  労働時間・環境が不満だった(14%)

3位  同僚・先輩・後輩といまくいかなかった(13%)

4位  給与が低かった(12%)

5位  仕事が面白くなかった(9%)

6位  社長がワンマンだった(7%)

7位  社風が合わなかった(6%)

7位  会社の経営方針・経営状況が変化した(6%)

7位  キャリアアップしたかった(6%)

10位 昇進・評価が不満だった(4%)

上記退職理由を改善すれば、社員が定着する会社となり、応募したくなる企業になることができます。

ただし、給与等は企業体力の問題もあり、すぐには解決することはできませんが、社員の退職理由を解消して行くことで、会社の収益力も強化されて行きます。

退職理由を解消する切り口として5つの切り口からアプローチが可能です。

5つの切り口

・仕事

・理念・ビジョン

・部活・趣味

・社会貢献

・ワークライフバランス

 

会社の魅力を再点検しよう

 

自社を上記の5つの切り口から見直すことで、魅力ある会社となり、「ファンになってもらえる」ことになり、この会社に応募しなければと感じてもらえることができます。

 

仕事

 

私事で恐縮ですが、銀行員だった私は決算書の分析が何よりも好きでした。難しい案件を本部より承認を頂き、お客様から感謝して頂いた時にはうれしくて仕方ありませんでした。融資の仕事は天職と思っていましたが、転勤等でまったく関係ない部署に異動になった時にはショックでした。

専門職で求職する場合は専門の仕事しか探しません。その仕事の面白さ、やりがい、魅力、労働条件、将来性、独自性、業界でのポジションなどをまとめ、「自社の強み・魅力」をアピールしましょう。

例えば医師の仕事ですが、労働環境は決していい仕事ではありません。緊張感を常に要求される仕事です。ですが、患者さんから感謝される仕事で、やりがいのある仕事です。

× 緊張感を常に要求される仕事

〇 患者さんから感謝される仕事

以上のように固定観念にとらわれず、視点を変えてみると、必ず仕事の魅力があるはずです。求人する仕事の魅力を探してみましょう。

 

理念・ビジョン

 

理念とは、創業者や経営者の「考え方」「価値観」「想い」「存在意義」などを文字にしたものです。また、ビジョンとは、「実現したい未来像」を文章にしたものです。

「会社の理念やビジョンに共感し、志望しました」とおっしゃる方は、意外と多いです。

今いる社員が会社の「理念・ビジョン」に共感し、その「理念・ビジョン」が腹落ちし、行動に反映されているようであれば、その「理念・ビジョン」は、求職者にとっても魅力的にうつるでしょう。

なお、経営者の掲げる「理念・ビジョン」を朝礼で唱和させているが、社員はやらされ感があり、「理念・ビジョン」を体現していない。そんな会社に、「理念・ビジョン」への共感度が高い人材が入社しても、「こんなはずではなかった」と、早期離職につながる可能性が高いため、「理念・ビジョン」浸透は、経営者が本気にならなければ成功はしません。

「理念・ビジョン」への想いが強い経営者は、取引先や従業員等から応援されることが多いので、しっかり取り組んで頂きたいと思います。

 

部活・趣味

 

野球、ゴルフ、カラオケ、旅行、卓球等の部活や趣味も魅力の一つです。

中小企業で事業所が少なく、異動や転勤をさせられない場合、好みや価値観が近いことは強みです。仕事で嫌なことがあってっも、「部活」や「趣味」で気が合うと、関係を修復することが多く、離職防止効果は抜群です。

プライベートが充実している社員が多いというイメージも求職者に好印象を与えます。

また、人間は、自分と共通が多い人には親近感を抱く傾向があり、これを心理学では、「類似性の法則」と言います。

 

社会貢献

 

2011年度に実施された内閣府の「社会意識調査関する世論調査」を見ると、「何か社会のために役立ちたいと思っているか」という質問に対して、20代~29歳の70.1%が「思っている」と答えており、若い世代の社会貢献への意識の高さが伺えます。

事業内容が、医療介護・福祉、環境、教育等の分野であれば、仕事そのものにより、「社会貢献」のブランディングが可能ですし、その他の業種でも、企業として実施している社会貢献をアピールすることなどにより、魅力ある会社となることができます。

優秀な人材ほど、お金のためだけには働きません。当然、給与に一定のレベルを求めるのですが、それ以上に、彼らは「やりがいのある仕事をしたい、能力を発揮したい、熱意をもって仕事がしたい」と感じています。

そんな優秀な層に「社会貢献」で採用ブランディングをし、そこに惹かれて入社されたらなら、あなたの会社で活躍する人材になることでしょう。

 

ワークライフバランス

 

労働力人口が減少し、少子高齢化が進む日本において、長時間働ける健康な男子しか採用しない・高齢者は採用しない・育児休業の制度を利用させないような条件で、採用ができるでしょうか。

女性活躍の現状をみると、政府は、「2020年までに、指導的地位に女性が占める割合を30%程度に」という目標をあげましたが、2020年の今、女性の管理職(課長級以上)は11.8%と政府目標30%に依然遠い状況です。

最近では若い男性も育児に参加したい人が多くなってきています。

ワークライフバランスや働き方改革は、若い世代の関心が高いため、ワークライフバランスで企業の魅力を高めると、若い男性にも有利に働くことは間違いありません。

 

求人原稿の作成方法

 

求人原稿には3つのことを注意して記載する必要があります。

 

溢れるエネルギーを伝える

 

人はエネルギーの高い所に集まります。人だけではなく、新たな案件やお金だって、エネルギーの高い所に集まってくるものです。

求人原稿でエネルギーを伝えることができれば、欲しい人材が集まってきます。

中小企業で一番エネルギーの高い人は経営者です。

求人原稿で、エネルギーを求職者に伝えるには二つの方法があります。

①求人原稿を経営者自身が書く

②経営者をインタビューし、採用担当者や第三者が求人原稿を書く

①の場合は、経営者に文章力が必要です。②の場合はインタビュアーの傾聴力、文章力が必要です。

インタビューをする際、以下の項目を話すとエネルギーがますます高まるのではないでしょうか。

エネルギーが高い状態であれば「求人原稿」として文章にしても、高いエネルギーが伝わります。

・創業の想い

・3年、5年、10年後のビジョン

・大切にしたい理念、価値観

・従業員への想い等

求職者に以下のように感じてもらえば、将来、活躍する人材からの応募が増え、また、経営者に引き寄せられた人材は、採用後も定着します。

・こんなすばらしい経営者についていきたい。

・ビジョンや夢に共感した。自分もその一員になりたい。

・こんな価値観の会社で働きたい。

・語られた未来にワクワクする。

 

視覚を使う

 

人間が、五感から受け取る情報量には偏りがあり、一説によると、視覚83%、聴覚11%、嗅覚3.5%、触覚1.5%、味覚1%とされています。

圧倒的に「視覚」から受け取る情報量が多く、求人原稿の「写真」が大切だということはいうまでもありません。

心理学では「単純接触効果」と言われるものですが、人はよほど嫌いな相手でない限り、1回しか会っていない相手より、2回、3回と何度もあったことのある相手に対して好感度・親しみを抱きやすいという傾向があります。

ですから、経営者やスタッフの写真は、求人原稿やホームページにどんどん掲載した方が良いのです。

 

「不」を解消する

 

「不安」「不詳」

・知らない会社で仕事をするって「不安」

・知らない人たちと仕事をするって、「不安」

・今より、悪くなるかもしれないから「不安」

・もっと嫌な上司がいるかもしれないから「不安」

・どんな仕事かよくわからないから「不安」

・転職先の労働条件や職務内容、職場の雰囲気がはっきりしないので「不詳」

➔「不安」「不詳」がなくなるぐらい、わかりやすく、具体的に求人原稿を書き、確実によい職場だとワクワクさせることができれば、人はチャレンジしたくなるものです。

 

「不満」「不快」

・今の給与に「不満」

・通勤時間に「不満」

・年間休日の少なさに「不満」

・残業の多さに「不満」

・仕事が面白くなくて「不満」

・自分はもっと活躍できるはずなのに認められなくて「不満」

・上司のセクハラ・パワハラ・モラハラ発言に「不快」

・やりたい仕事ができずイライラ「不快」

➔この会社に転職したら今感じている「不満」「不快」がなくなる。と希望と確証を持たせることができれば、人は転職したくなるものです。

 

「不信」「不確実」「不安定」

・残業代が払われず、会社に「不信」感を抱いている。

・上司の指示がコロコロかわり、「不信」感を抱いている。

・転職したら、自分がどうなるか「不確実」

・転職をすると契約社員。「不安定」な条件では、転職するのが心配。

➔求職者は、転職先が自分に合う会社なのか、分からないです。上記のような気持ちでいる求職者が、「当たり前ですが、残業は1分単位で支払っています」と書かれた求人原稿を見ると。「ブラック企業はもうヤダ」という思いが高まり、応募の敷居が下がります。

 

 

まとめ

 

日本の労働人口は毎年30万人減少していくと予想されています。長時間労働に対応できる男子の採用はおそらくかなり厳しいものとなります。採用を機に会社の魅力や弾力的な働き方、会社の将来を考えてみると、自然と欲しい人材像もはっきりしてくるのではないでしょうか。

極端な例かもしれませんが、プロ野球チームも監督も大事ですが、それよりも選手の能力やモチベーションがもっと大事です。優秀な人材が確保できれば、あなたの会社の将来は盤石なものとなります。そのために採用活動に労力を惜しまず取り組んでいきましょう。

 

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