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札幌 社労士のブログ

所定労働時間と法定労働時間

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資金調達コンサルタント/社会保険労務士 大学卒業後、中小企業支援の志を持って北海道拓殖銀行に入行。融資業務を担当して経営を学ぶ必要性を感じ、行内選抜を経て、日本生産性本部主催、経営コンサルタント養成基礎講座に出向。認定経営コンサルタント資格取得をして銀行に戻るも、経営破綻。中央信託銀行に就職したが、中小企業支援への想いは忘れられず、悶々とした日を過ごす。 その間、社会保険労務士、行政書士、FP1級、宅建士を取得し、独立を意識する。 55歳を機に三井住友信託銀行を退職し、札幌商工会議所の経営指導員を経て独立。 若き入行時の志を現在実行中。

 

法定労働時間

目次
1.所定労働時間とは
◊所定労働時間は「会社が労働契約や就業規則等で定めた時間」
◊変形労働時間制を採用した場合も所定労働時間を設定

2.法定労働時間とは
◊法定労働時間は「1日8時間、1週40時間」
◊法定労働時間の例外(特例事業所)
◊変形労働時間制に対する法律上の上限

3.時間外労働と36協定
◊法定労働時間を超える残業は36協定が必要
◊36協定を締結しても残業時間には上限がある

4.所定時間内残業と法定労働時間外残業の賃金
◊所定労働時間を超えると残業代が発生
◊法定労働時間を超える残業には割増賃金

5.所定休日と法定休日労働の賃金
◊所定休日に勤務した時の割増賃金
◊法定休日に勤務した時の割増賃金

6.まとめ:時間外労働の適法性と賃金を確認しよう

 

所定労働時間とは

所定労働時間とは労働契約や就業規則等で定めている時間のことです。
例えば、9時から17時までで、休憩を12時~13時(休憩1時間)、
週休2日制であれば、1日の労働時間は7時間となります。
所定労働時間は休憩を除いた時間をいいます。
労働契約や就業規則等で労働時間を定めることはできますが、
自由に決めることはできません。後ほど説明しますが、
1日に労働させることのできる労働時間を法律で決めています。

変形労働時間制を定めた場合でも所定労働時間を設定

季節による繁忙期や閑散期のある業種や、
月初や月末などの特定週が繁忙になる業種などで採用される、
勤務時間の配分などをあらかじめ取り決める制度です。
1日当たりの労働時間を変えることで、仕事のムラをなくすことができます。
同時に、各期間における所定労働時間の設定も必要です。
変形労働時間制には1か月単位で労働時間を設定する方法や、
1年単位で設定する方法などがあり、2か月や3ヵ月単位も可能です。
一労使協定により変形労働時間制の期間や労働時間が決められます。

法定労働時間

会社は従業員に1日8時間、1週40時間を超えて勤務させる
ことはできません。
会社が、1日8時間または1週間を通算して40時間を
超えて従業員に仕事をさせると労働基準法32条違反です。そのため、
前述の所定労働時間は、法定労働時間の範囲内で設定しなければなりません。

法定労働時間の例外(特例事業)

会社は従業員に1日8時間、1週40時間を超えて勤務させる
ことはできません。
ただし、従業員が10未満の特定業種の場合には、
1週44時間まで勤務させることができます。
特例事業は従業員10名未満の次の業種です。
【商業】:卸売業、小売業、理美容業、倉庫業 など
【映画・演劇業】:映画の映写、演劇 など
【保健衛生業】:病院、診療所、社会福祉施設、浴場業 など
【接客娯楽業】:旅館、飲食店、ゴルフ場、公園・遊園地 など

変形労働時間制の法定労働時間

前述の変形労働時間制についても、法律上の制限(労働時間の上限)があります。

1ヵ月単位の変形労働時間制

1ヵ月以内の一定の期間を平均して1週間の労働時間が
40時間(特殊事業場は44時間)以内に収まる時に、
あらかじめ1日の労働時間数や休日数を決めておけば、
1日8時間、1週40時間(44時間)を超えても法定労働時間
として取り扱われます(労働基準法32条の2)
参考;厚生労働省「変形労働時間制」

1年単位の変形労働時間制

時季によって繁閑がある会社は、1ヵ月を超え1年以内んで
1週間の労働時間が平均40時間以内に収まるとき、あらかじめ
1日の労働時間と休日(労働日)を決めておけば、1日8時間、
1週40時間を超えても、法定労働時間として取り扱われます。
(労働基準法32条の4)
なお、年単位の変形労働時間制の趣旨から、原則として
適用期間の途中での休日の変更はできません。

36協定

 

時間外労働と36協定

時間外労働とは、1日8時間、1週40時間
(特例事業場:44時間)を超える残業のことで、
「休日労働」とは、1週1日、4週4日の休日出勤のことです。
従業員に残業や休日労働を行わせるなら、会社と従業員の
過半数代表者で協定を結び、管轄の労働基準監督署へ届出をしてください。
この協定は、労働基準法36条に定められていることから「サブロク協定」
と呼ばれています。

参考:厚生労働省「36協定の締結当事者の要件(PDF)」

36協定を締結しても残業時間には上限がある

これまで、残業の限度時間が厚生労働大臣告示により限度時間
(月45時間、年360時間)が定めれれていましたが、法律による
強制力がなく、上限なく残業を行わせることが可能でした。
しかし、働き方改革関連法により罰則付きの上限規制が
定められ、際限なく残業を行わせることができなくなりました。
さらに特別で臨時的な仕事が発生しても残業は年720時間
、※複数月平均80時間以内(休日出勤を含む)、1ヵ月100時間
未満(休日出勤を含む)と、こちらも法律による上限が規制
されました。
1か月45時間、1年360時間は休日労働を除く時間数ですが、
特別条項の上限は休日労働を含めて計算します。
※2か月から6か月のすべての月平均残業時間が80時間を下回らなければなりません。

参考:厚生労働省「時間外労働の上限規制わかりやすい解説(PDF)」

法定時間内残業と法定労働時間外残業の賃金

時間外労働の割増率[所定労働時間が9:00~17:00までの場合(休憩1時間)]

法定時間外労働

 

所定休日と法定休日労働の賃金

所定休日とは
法定休日以外に企業や使用者が、労働者に対して与える休日のことを所定休日といいます。
法律上、労働者に対して休日は週1日与えれば問題ありませんが、
労働基準法の労働時間の規定によって週休2日を採用している企業が多いです。
法定休日とは
法律で定められている休日のことを法定休日といいます。
使用者が労働者に対して、少なくとも週1日の休日を与えなければならないことが、
労働基準法第35条で定められています。
例えば、週休2日制の企業の場合、1日は所定休日で、もう一日が
法定休日となる。
所定休日労働の割増率[9:00~24:00までの場合(休憩1時間)]

所定休日労働の割増賃金法定休日労働の割増率[9:00~24:00までの場合(休憩1時間)]

休日労働の割増賃金

月給制の残業代の計算方法

月給制の残業代は、1時間当たりの賃金に換算してから計算します。
月給÷1年間における1ヵ月平均所定労働時間
ここでいう「月給」には次のものは含まれません。
●家族手当・扶養手当・子女教育手当(※)●通勤手当(※)
●別居手当・単身赴任手当●住宅手当(※)
●臨時の手当(結婚手当、出産手当、大入り袋など)
※家族数、交通費、距離や家賃に比例して支給するもの。一律の場合は月給に含めます。
【例】
基本給235,000円、精皆勤手当8,000円、家族手当20,000円、通勤手当15,000円
年間所定定休日122日、1日の労働時間が8時間の場合
★(365日-122日)(1年間の所定出勤日数)×8時間(1日の所定労働時間)
÷12か月=162時間(1年間における1ヵ月平均所定労働時間)
★243,000円(基本給+精皆勤手当)÷162時間
(1年間における1ヵ月平均所定労働時間)
=1,500円(1時間あたりの賃金)

歩合給の残業代

歩合給制とは「出来高払い制」「請負給制」ともいい、
「売上に対して〇%、契約成立1件に対して〇円」といった
成果に対して定められた金額を支払う賃金制度です。歩合給で
あっても法定労働時間を超えて働いた場合は残業代を支払う
ことになり、1時間当たりの賃金(歩合給÷総労働時間数)を
ベースに計算します。
【例】
ある月の実績給(歩合給)の合計額画200,000円であった労働者が、
その月に法定時間外労働18時間を含めて190時間労働した場合
歩合給の割増賃金

200,000円÷190時間=1,053円 基礎的時給(1時間当たりの賃金額)
1,053円×0.25=263円     1時間当たりの割増賃金
263円×18時間=4,734円    当月の割増賃金額

時間外労働の適法性と賃金を確認しよう

所定労働時間は会社が労働契約、就業規則等で定めた労働時間、
法定労働時間は法律で定められた1日8時間、1週40時間の労働時間の上限です。
36協定によって法定労働時間を超える残業が可能となりますが、
1か月45時間、1年360時間など、残業時間の上限が法定されています。
労働時間を確認し上限を超えていないか確認しましょう。
「残業時間が多すぎる」「残業代が少ない」などの疑問を感じている人は、
上記計算例を参考に残業代は正しく支払われているかを確認しましょう。

 

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